当団体副理事井本勝幸の経歴・活動内容をご紹介します。

そもそもミャンマー少数民族問題って何?

・ミャンマーの全人口の約70%を占めるビルマ(ミャンマー)族は中央平原部を中心に居住しており、残りの約30%の少数民族は、主に国境の山岳地帯等に居住している
・少数民族は大きく分けて、カチン、カヤ-(カレニー)、カレン(カイン)、チン、モン、シャン、 ラカイン(アラカン)の7民族があり、それらがさらに134の民族に細分化される
・1948年のビルマの独立後も(英国植民地から)、一部の地域では、60年にわたって国軍と少数民族武装勢力との間で戦闘が続き、多くの人々が居住地を追われ、国内で避難民となったり、隣国(タイ国など)に逃れて難民となった
・2015年10月15日、ミャンマー政府と8つの少数民族武装勢力が停戦合意に署名。さらに2018年2月13日には2つの少数民族武装勢力が停戦合意に署名。但し、この合意には、「ワ州連合(UWSA)」や「カチン独立組織(KIO)」など、武装組織の中でも最も大きなグループが参加していない

井本勝幸って何している人なの?

・ミャンマー政府・国軍と対立している各少数民族武装勢力も、当初はけして一枚岩ではなかった
・そこで、立ち上がったのが、井本勝幸氏。単身武装勢力地域に飛び込み、各武装勢力のリーダーに「和平実現のために力を合わせるべき」と説き、結果、ミャンマー統一民族連邦評議会(United Nationalities Federal Council)の創設に多大なる貢献。彼自身もコンサルタントとして参画し、現在も彼らの相談役として活動している
・また、政治的な活動だけではなく、「結局、そこに住む住民が経済的自立をしなければ(飯が食えなければ)、真の和平はやってこない!」という理念のもと、自己資金で農場を開設し、住民に農業指導を行う(実は井本勝幸氏は東京農業大学卒の農業専門家でもある)。2013年12月からは日本外務省の「NGO連携無償資金」を活用して、ミャンマー少数民族地域4か所に(カレン州、モン州、カヤー州、シャン州)、農業改良普及所(農学校)を設立し(2018年8月末時点で、1,860名の農業研修修了生を輩出)、地域住民のための農業支援活動を行っている
・更に、継続的な支援を続ける彼のもとに、少数民族側から何か恩返しをしたいと「旧日本兵の遺骨調査への協力」を提案してきた。(第二次大戦のビルマ(現ミャンマー)での日本人戦没者は約18万人とされ、少数民族支配地域では調査ができないままで、未帰還の遺骨は約4万5千柱と言われている)。2016年3月4日、旧日本軍の「インパール作戦」で戦死した日本兵の遺骨10柱が戦後71年を経てミャンマーから帰還。現在も各少数民族と協力して調査をしている
・そして、何の後ろ盾もなく、お金もなく活動している井本勝幸氏は、いつしかミャンマー少数民族から「ビルマのゼロ・ファイター」と呼ばれるようになる


出身地/生年月日
福岡県/1964年(昭和39年)


学歴
東京農業大学農学部卒業
立正大学仏教学部卒業


職歴
特定非営利活動法人 日本国際ボランティアセンター(JVC)
宗教法人 日蓮宗 報恩寺副住職
四方僧伽代表就任
NPO法人 れんげ国際ボランティア会(ARTIC)顧問就任
ミャンマー統一民族連邦評議会(United Nationalities Federal Council)コンサルタント就任
NPO法人 タイ日教育開発副理事長就任
NPO法人 グレーターメコンセンター副理事長就任
一般社団法人日本ミャンマー未来会議代表就任
日本経済大学特命教授就任


現在の主な役職
ミャンマー統一民族連邦評議会(United Nationalities Federal Council)コンサルタント
NPO法人 グレーターメコンセンター副理事長
メコン河流域圏農業・教育開発センター代表(現地提携団体)
タイ政府認可財団タイ日教育開発財団最高顧問(現地提携団体)
一般社団法人日本ミャンマー未来会議代表
日本経済大学特命教授


主な受賞歴
第47回社会貢献者表彰
第17回西日本国際財団アジア貢献賞
平成29年度外務大臣表彰


著書
ビルマのゼロ・ファイター ミャンマー和平実現に駆ける一日本人の挑戦
帰ってきたビルマのゼロ・ファイター ミャンマー全土停戦と日本兵遺骨収集の記録

動画一覧
ミャンマーにたったひとりで平和をもたらした男~井本勝幸20160315東京講演会~

H28.03.05.井本勝幸氏熊本講演(全)

井本勝幸氏(ビルマのゼロファイター)ご挨拶 「アジア会議」結成